2022年05月27日 09:33

東京メトロは、有楽町線・副都心線新型車両17000系と半蔵門線新型車両18000系が、鉄道友の会が選定する2022年ローレル賞を受賞した。

ローレル賞は、同会が性能・デザイン・製造企画・運用などの諸点に卓越したものがあると認めた車両に対して贈るもので、1961年に制定された。同社では、前身の営団地下鉄を含めると、1972年の千代田線6000系、1985年の銀座線01系、2011年の千代田線16000系に次いで4度目の受賞となる。

17000系は2021年2月21日、18000系は2021年8月7日より営業運転を開始した車両で、両形式の車体構造や搭載機器には多くの共通点がある。一方でヘッドライトの形状は両形式で異なり、車内デザインもそれぞれの路線カラーを基調とすることで個性を出している。各車両にはフリースペースが設置され、近傍のドアレールには切り欠き加工を行うことで、ベビーカーや車いすの利用者の乗降性を向上させている。さらに、総合指令所などから走行車両の機器状態をモニタリングするシステム(TIMA)や、万一脱線した場合にも自動で列車を停止させる脱線検知装置を搭載しており、快適性と安全性を飛躍的に向上している。基本仕様の共通化によるメンテナンス性向上と独自性の両立、バリアフリー設備及びサービス設備のレベルアップを積み重ねたこと等が評価され、今回の受賞につながった。5月26日現在、17000系は全21編成の投入が完了しており、18000系は4編成が活躍している。本年度は18000系を5編成投入し、2025年度に全19編成が揃う予定だ。

東京メトロ