2022年05月26日 09:40

プラン・インターナショナルは、世界各地で発生している深刻な飢餓に対し、国際社会の迅速な行動を求める。
現在、世界の8億1100万人の人々が深刻な食料不足に直面している。その背景には、気候変動による洪水や干ばつ、各地で続く紛争、経済危機などによる食料価格の高騰、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックなど複数の要因がある。加えて、ウクライナでの紛争の激化は、食料価格や燃料費の高騰を招き、世界的な飢餓の危機を加速させている。
食料サプライチェーンが寸断され、過去数十年でも類を見ない勢いで食料価格が上昇する中、深刻な飢餓が予想される地域「ハンガー・ホットスポット」に暮らす何百万人もの子どもたちには猶予がない状況だ。現在、少なくとも4500万人の子どもたちが、命を脅かす栄養不良の状態「消耗症」を患っている。
世界で最も飢餓が深刻な国々では、幼い子どもたちが、1日1食、時にはそれ以下の食事で生き延びている。国連によると、世界の飢餓人口の70%は女の子と女性。食料不足に陥ると、女の子への食料の分配が後回しになり、量も減らされる傾向にある。また、切迫した状況下のコミュニティや家庭では、男の子に比べて女の子の方が中途退学する割合が高くなり、早すぎる結婚(児童婚)や、強制結婚、ジェンダーに基づく暴力、性的搾取、望まない妊娠の危険にさらされることになる。
命を救うための人道的支援に早急に取り組まなければ、毎日30万人の人々が餓死の危険に直面すると言われている。