2022年03月29日 09:24

国境なき医師団(MSF)日本は、3月26日に開催した年次総会で、医師の中嶋優子さんを新会長に選任した。

国境なき医師団は、民間で非営利の医療・人道援助団体。紛争地や自然災害の被災地、貧困地域などで危機に瀕する人びとに、独立・中立・公平な立場で緊急医療援助活動を届けている。現在、世界約90の国と地域で、医師や看護師をはじめ4万5000人のスタッフが活動(2020年実績)。1971年にフランスで設立、1992年には日本事務局が発足した。日本国内では、援助活動に参加する人材の採用・派遣、人道危機や医療ニーズを伝える証言・広報活動、現地医療活動を支える資金調達などを行っている。

中嶋さんは3月27日付で会長に就任し、2020年から会長を務めた医師の久留宮隆さんは同日付けで退任、副会長に就任した。中嶋さんは救急医、麻酔科医。2009年にMSFに参加し、これまで6カ国で7回の医療・人道援助活動に派遣された。またMSF日本理事(2017年~2020年)、および同副会長(2019年~2020年)を務め、久留宮前会長とともに日本におけるMSFの活動を牽引してきた。日本国内外での医師としての豊富な経験と実績をもとに、今後もMSF日本の医療・人道援助団体としてのさらなる発展、ならびに国際的ネットワークであるMSFの活動に対する日本からの貢献拡大に取り組んでいく。

国境なき医師団日本