2021年11月10日 12:00

ユーハイムは、バウムクーヘン専用AIオーブン「THEO(テオ)」を欧州初となるロンドンに派遣し、バウムクーヘンを11月19日に発売することを決定した。今回テオは、ロンドン市内にある「PHILIPPE CONTICINI(フィリップ・コンティチーニ)」の3店舗に設置される予定。

THEOはユーハイムが開発した、AIを搭載したバウムクーヘン専用オーブン。職人が焼く生地の焼き具合を、各層ごとに画像センサーで解析することで、その技術をAIに機械学習させデータ化。無人で職人と同等レベルのバウムクーヘンを焼きあげることができる。ベテランの菓子職人のほか、ロボット工学の研究者、AIの専門家、デザイナーなど、様々なプロフェッショナルの協力のもと、5年がかりで誕生した。

ロンドンのフィリップ・コンティチーニで、初めてバウムクーヘンが焼かれたのは2020年。しかし、新型コロナウイルスによるロックダウンの影響を受け、短期間で休止せざるを得なかった。今回、同社は日本貿易振興機構(ジェトロ)が行う「中堅・中小企業輸出ビジネスモデル調査・実証事業費補助金(フードテック)」に参加。それにより、ロンドンの地で再びバウムクーヘンの販売を開始する。

日本の精巧なAI技術やロボット工学を駆使して作られ、職人と同等レベルのバウムクーヘンを焼くことができるテオが、海外市場におけるフードテックの新しいビジネスモデルを模索する。