2021年08月12日 17:21

京都市清水寺エリアには、合同会社ふくろうが運営する、本格的な茶道が体験できるサービスを提供する施設がある。今年9月を目途に、伏見桃山エリアに、景仙会と事業提携を行い、築100年の町家を改装して2号店がオープンする予定。

茶道体験を提供しているのは、煎茶道黄檗売茶流の準師範、沢田羽照(さわだ うて)さん。沢田さんは、西欧人で初めて同流派から免状を得られたドイツ国籍の茶人。茶道体験を始めたきっかけは、「日本の素晴らしい文化を簡易化することなく、ありのまま伝えたい」という想いから。京都市内にある茶道体験は短時間で安価なものが多く、大人数のツアー客に向けたサービスがほとんど。その為、効率よく日本文化の表面に触れることはできるのだが、本質を伝えられるとは思えなかったという。

そこで沢田さんは、少人数を対象とした完全予約制という異なる方法を採用。参加人数を制限することで、参加者一人ひとりの質疑に応えられよう時間をかけ、本物の日本文化を提供する。また、日本人の直感や何となく分かる部分でも、西欧文化で育った人にとってはそのまま理解しきれないことも。その為、観光客に茶道を紹介する時には、その歴史をはじめ、思想の元や茶道具についても詳しく説明することで、初めての人でも茶文化の奥ゆかしさに触れられるようになっている。

本茶道体験は常時予約受付中で、同じ空間を活かして行っている茶道教室では弟子も募集中。観光関連ではもちろん、教育や研修、接待などの目的でも利用することが可能。問い合わせはこちら