2021年03月25日 12:37

デンソーウェーブは、デンソーロボットをAI(人工知能)でリアルタイムに制御する汎用ソフトウェア「AI模倣学習」を4月1日から出荷開始する。

近年、生産性向上や人手不足を背景にさまざまな分野で自動化やロボット導入が進んできたが、ロボットの制御や動作のプログラミングは専門知識が必要で、実際にロボットに行わせたい作業を理解しているだけでは導入や運用が難しい課題があった。加えて、ロボットを導入して自動化が進んだ場合でも、ロボットの動作が条件によって多様に変化する作業では、それぞれに応じたロボットの動きを設計する必要があり、膨大な量のプログラムが必要だった。これらの課題を解決するため、同社は2017年に発表したマルチモーダルAIロボット以降、非定形作業をいかに簡単にロボットが実行できるか、商品化に向けて開発を進めてきたのが「AI模倣学習」だ。

このソフトウェアはロボットの動きと複数のセンサーの情報をAIが学習し、プログラミングでロボットを制御することが難しかった作業者の勘やコツなどの経験に頼った作業の再現を可能にするもの。AIやコンピュータの専門知識を持たなくても、自動化したい作業内容を理解しているユーザーが簡単に利用できるように設計されている。「AI模倣学習」は、使いやすいユーザーインターフェースを搭載し、トレーニングデータの取得や学習、推論をストレスなく操作可能。プログラムによるロボット動作生成とAIによる動作生成の組み合わせも可能だ。業界や用途を問わず幅広い分野での導入を想定している。

価格はオープン価格。

「AI模倣学習」製品WEBページ