2020年12月01日 17:35

新明和工業は、このたび、下水処理施設向けクラウド監視システム「マンポネット(クラウド)」に、新たにAI診断機能を付加。また、「注意報」機能を強化した高機能型維持管理システムを開発し、2020年12月1日からサービスの提供を開始する。
昨今、下水道施設において、人材不足(管理技術員の減少)や施設の老朽化に伴う維持管理費の増加などが運営上の課題となっている。今般開発した「高機能型」は、これまで蓄積してきた技術やノウハウを数値化・デジタル化することで具体化したもの。過去からの豊富な実績と経験を生かし、さまざまな運転データを用いてAIが連続的かつ継続的に診断を行い、しきい値判定も併用することで異常運転などの傾向判別に磨きをかけた。
その結果、不具合発生の予見を事前に通知する「注意報」の精度が高まり、Web画面と通知メールを介して診断結果を確認できるため、管理技術員は、リスクのある個所を予防点検できる点も特長。予防点検により重故障を未然に回避することで、不具合個所への早期対処や緊急出動回数の低減、さらには機器の長寿命化といったライフサイクルコスト低減にも寄与する。
また、これらの診断結果や注意報に対するトラブルシューティング(アドバイス表示)機能を新たに搭載したことで、診断結果に応じた点検確認方法や推定原因が確認できるため、経験知の少ない技術者のサポートや、人材育成・技能伝承の一助としても利用できる。