2020年08月19日 16:05

ポーラ伝統文化振興財団は、事業の一環である「伝統文化ポーラ賞」の各受賞者を決定した。
ポーラ伝統文化振興財団は、「本当の美しさは、内面の美や心の豊かさを伴ってこそ初めて実現する」という想いの下、豊かな社会と文化の向上に寄与すべく、1979年に設立。日本の優れた伝統工芸技術、伝統芸能、民俗芸能などの無形の文化財を対象に、保存・伝承・振興の活動を行っている。「伝統文化ポーラ賞」は、伝統工芸技術、伝統芸能、民俗芸能・行事など、人間の「わざ」そのものである無形文化財を支えてきた人々を各分野で見出して顕彰しており、今年で40回目を迎えた。今年は優秀賞2件、奨励賞1件、地域賞5件の合計8件を表彰する。
今年の優秀賞は、観阿弥・世阿弥の末裔である観世家の山階彌右衛門師、石川県輪島で漆芸の装飾技法である沈金の分野で、50年にわたり研鑽を積む西勝弘さんに授与された。地域賞を受賞した漆濾し紙を製造する田中製紙工業は、現在では日本に2軒しかない手漉きの漆濾し紙の製造所のひとつ。地元の原料にこだわり、収穫まで10年かかる和紙の材料である楮を自ら栽培している。このような古くから地域に息づく伝統工芸の技術や、雅楽の保存・伝承に寄与した天王寺楽所 雅亮会、神楽の保存・伝承に取り組む椎葉神楽保存連合会などの民族芸能など、さまざまな「わざ」を時代を超えて人から人へと伝えてきた個人及び団体を広く支援している。









