2020年02月28日 07:43

船橋屋は、発酵槽から見つかった「くず餅乳酸菌」に関するさまざまな研究活動を第三者研究機関と共に進めている。今月に入って、くず餅乳酸菌が免疫細胞(マクロファージ)の活性をあげることが示唆された。

船橋屋のくず餅の原材料は小麦のでんぷん質を450日発酵させたもので、和菓子唯一の発酵食品。約8年前にくず餅の発酵過程を調べていた際に、くず餅を発酵する樽の中に独自の乳酸菌がいることが分かった。くず餅由来のもので、研究では免疫力向上やアレルギー対策、美肌効果にも効果があるのではと期待されている。

人々の身体は、常に様々な病原体や毒素にさらされている。それら病原体や毒素から身体を守るしくみ(≓抵抗力)のことを免疫という。身体に入ってきた病原体に一番最初に働く自然免疫(もともと備わっているもので、身体に入ってきた病原体に対して働く)において重要な役割を果たすのが大食細胞や貪食細胞とも呼ばれる「マクロファージ」。マクロファージは病原体を取り込んで消化する。マクロファージの働きが活性化されると免疫力も高くなる。くず餅乳酸菌が免疫力を高めることを確認するために、マクロファージ様細胞をくず餅乳酸菌が存在する状態と存在しない状態で培養してその様子を観察した。試験より、免疫細胞(マクロファージ)がくず餅乳酸菌の添加により活性化されていることが確認できた。今後もいろいろな視点からくず餅乳酸菌の免疫活性力を検証していく。