2020年01月22日 17:26

オリックス自動車と北九州市交通局は、このたび「バス安全運行強化に向けた共同実証実験基本協定」を締結し、2020年2月上旬から2021年1月下旬まで、「AI等を活用した高齢ドライバー見守りシステム」の構築に向けた実証実験を行う。公営交通バス事業者においてAIなど最新技術の活用により、ヒューマンリスクによる交通事故を未然防止・軽減させる取り組みは全国初となる。

本実証実験では、北九州市営バスの車両に当社のテレマティクスサービス「e-テレマ」と、Nauto社提供のAI搭載通信型ドライブレコーダー「ナウト」を導入。「e-テレマ」は、車両の運行状況や危険挙動(速度超過・急加速・急減速)を可視化、「ナウト」はわき見や車間距離不足などを検知してリアルタイムで警告を発し、運転者の安全運転をサポートする。

北九州市営バスでは、大型自動車運転二種免許保有者の減少などの影響で、バス運転者の約45%が60歳以上と、高齢化が進んでいる。運転者の高齢化は、運転時の判断力・操作能力の低下のリスクを抱えており、バス運行の安全性や事業そのものの存続に関わる重大な課題となっている。

実験では、運行車両の動向や運転者の運転状況を、最新技術を通じて可視化し、それにより得られたデータを基に「北九州市営バス版安全運転支援システム」を構築。そして、各運転者の特性に合わせた研修プログラムの設計など独自の安全運転指導に活用することで、高齢社会においてもバスの安全運行を継続していくことを目的としている。