2020年01月10日 17:53

銀座 蔦屋書店(東京都中央区)では、本を介してアートと日本文化と暮らしをつなぎ、「アートのある暮らし」を提案している。このたび、日本美術の奥深い魅力を伝えるため、京都の「大佛師 松久宗琳佛所」の現代仏師により制作された仏像作品の提案を開始することになった。
仏教美術は、日本を代表する美術ジャンルのひとつ。いつの時代においても、日本には中国大陸や朝鮮半島から仏像や仏画がもたらされた。それらは日本美術に大きな影響を与え、その結果、各時代ごとに特色ある、豊かな表現をもった数々の作品が生まれた。人々を現世の苦しみと迷いから救う存在として、信仰されてきた仏たち。人間の煩悩が一通りでないように、多種多様なかたちで描かれている。
今回提案されるのは、数々の名刹の造佛に携わっている京都の「大佛師 松久宗琳佛所」による仏像作品。その名の元となる松久宗琳(1926-1992)は、現代を代表する佛師であり、我流を嫌い正当な仏像を彫像し、多くの弟子を育て、仏像彫刻の素晴らしさを世に広めた。現在は「大佛師 松久宗琳佛所」にて、佛師 松久佳遊や載金際彩師 松久真やと所員たちが、その遺志を継承している。
伝統のかたちを守りながら、しっかりと感じられる「大佛師 松久宗琳佛所」ならではの仏の優しい美しさが表現されており、同店では、このたびの展示が、仏教美術の深淵な魅力に触れてもらう機会になればと考えている。詳しくは「銀座 蔦屋書店」のWEBサイトへ。