2025年09月04日 19:00

丸紅は、iPhone Proカメラで、日本の主要3品種の牛の体重を横面1画角のみで瞬時に推定できる日本初のiOSアプリ「BeecoProgram 3D Scanner」を、フツパーと共同開発した。
日本の酪農・畜産業界は、高齢化と人口減少による深刻な人手不足に直面しており、生産現場の効率化が喫緊の課題。特に、牛の健康管理や出荷時期の判断に重要となる体重測定は、約900kgにも達する牛を1頭ずつ体重計に乗せる必要があり、生産者にとって大きな負担となっていた。このため、測定が十分に行われず、経験や勘に頼った飼養管理が主流となっているのが現状。
本アプリはiPhone Proに搭載されているLiDARを活用し、日本主要3品種(黒毛和種・交雑種・ホルスタイン種)の体重を横からの1ショットで推定できる。大規模な設備は不要で、手軽に日々の体重管理が可能。牧場現場の実態に合わせて、ネットワーク環境不要で使用できる。
AI画像認識技術と、全国約7100件の体重データを学習した独自の機械学習モデルを開発することで、平均誤差率4.2%という高精度で、最速0.2秒という驚異的なスピードで体重を算出。加えて酪農・畜産業界向けデータベース「BeecoProgram」と連携し、測定した体重データを個体情報と紐づけて蓄積・分析し、牛の成長状態をグラフなどで可視化。データに基づいた最適な飼養管理や出荷時期の判断をサポートする。