2025年08月13日 15:54

「THE THOUSAND KYOTO(ザ・サウザンド京都)」は、京都市立芸術大学との共催により、ホテル館内のアートギャラリーにて作家・佐原真央子さんの個展を8月29日より開催する。

佐原さんは、「わたしにとってここに在るものが、どこか誰かのもとにも在りえる」をテーマに、身近にあふれる事物を丁寧に観察し、そのものから読み取れる人々の生活の有り様までをも繊細に写し取ろうとする作家。

「大量生産された規格品が各人の生活の中で少しずつ消費され、互いに限りなく近しいがしかしまたとない固有のかたちに変化していく様相は、一人ひとりの生のあり方の、ある種の顕在であるといえます。わたしは、それらを収集・観察・模刻することを通して、社会や生活という大きな言葉で括られる漠然とした概念を、無数にある個別の生の集合として捉え直そうとしています。そして、制作のプロセスの中で得られる、“自身と等しくかけがえのない生が他者においても存在している”という単純で重大な実感を、作品を通して鑑賞者と共有したいと思っています。」と語る。

本展では、日々の生活の中で消費され、かたちが変化していく対象に着目する「THE DAY OF DAYS」シリーズから新作を展開。漠然と概念化された社会や生活を再解釈し、木を用いた模刻をもって個の集合として描写された佐原さんの作品の数々との対話を愉しむことができる。開催期間は8月29日~9月21日。詳細を見る