2025年08月05日 15:20

東大 松尾研発スタートアップのSpark+(スパークプラス)と、自動車部品メーカーの三桜工業は、製造業向けAIエージェントを共同開発した。

近年、製造業では少子高齢化に伴う人手不足が深刻化し、設計・品質領域における熟練者の知見継承が課題となっている。一方で、AIエージェント技術はさまざまな業界で導入が進んでいるが、製造業では現場が求める精度やデータ品質の問題が導入の壁となってきた。そのため製造業では、現場に即した専門的なAIの必要性が以前から指摘されていた。

こうした背景のもと、AIの研究から経営戦略策定、現場実装までを一貫して手がけてきたSpark+と、自動車部品を中心にグローバル展開し、豊富なものづくりノウハウとデータを蓄積してきた三桜工業が連携。製造業の実情に根ざしたAIエージェントを共同開発に取り組んでいる。

具体的な取り組みとして、Spark+のAIソリューションを活用し、設計者が過去の非構造化データを参照して設計リスクを自動的に抽出・提示するシステムを開発する。これまでの検証プロセスにより、これまで数十時間かかっていた業務フローを大幅に削減することが検証されており、本ソリューションにより、設計者がより高付加価値な業務に集中できるようになり、品質の安定化にも貢献。これにより、更なる高品質で安定したものづくりが可能となる。