2025年08月05日 13:01

東京理科大学スペースシステム創造研究センター(SSI)は6月12日、有人宇宙システム(JAMSS)との間で、共同研究契約を締結した。

これは、Vast社の商用宇宙ステーション「Haven-1」に搭載する実験装置の制御基板開発に関するもの。この制御基板は、今年度中に開発を完了し、JAMSSが開発中の実験装置に搭載される。2026年5月(予定)の打ち上げ後は、「Haven-1」で行われるJAMSS実験装置の軌道上実験等にて、メインコントローラとして活用される予定。

「Haven-1 Lab」は、有人商用宇宙ステーションに搭載される世界初の微小重力研究・開発・製造プラットフォームとなる。JAMSSはこの中の1カ所に自社開発する実験装置を設置。その中には1Uサイズ(10cm×10cm×10cm)の小型サブ実験装置を最大12台程度まで設置でき、JAMSSはこれらのサブ実験装置の利用サービスを提供する。顧客への電力や通信の供給機能を備え、宇宙実験からコレクション・メモリアルアイテムの打ち上げなど、多様な使い方に対応。

SSIが今回開発するのは、この実験装置用の制御基板で、その重要な機能のひとつは電源管理。常に電流・電圧を監視しており、ラッチアップ等により、サブ実験装置に過電流が発生した場合でも、すぐに遮断して、実験装置全体を安全に保つことができる。そのほか、温度計測や画像取得などの機能も提供する予定。