2025年08月04日 15:59

関西人なら知らない人はいない「アノ CM」でお馴染みのとんかつ専門店 KYKが、アプリ開発プラットフォーム「iSIN(イシン)」で実現したアプリリリースまでの実態と成功を公開した。

同社では紙スタンプカードの運用において、毎年10万枚の発行・回収が必要で、レジオペレーションが繁雑化。顧客情報はカードに紐づかず、どんなお客さんが何ポイント持っているか把握できない。このままでは「貯める楽しさ」も「使う楽しさ」も届けられないと感じていたという。

LINE公式アカウントも13万人の友だち数を誇る一方、配信回数は料金側面から月2回まで。価格改定や一斉配信しかできない制約から、「本当に届けたいお得情報」をピンポイントで送れないジレンマがあった。さらにレジでのスタンプ押印が遅れ、クレーム対応に追われる日々。業務が煩雑になるほど、スタッフの満足度や接客品質にも影響が出る危機感が募っていた。

借り物ではない自社アプリを導入することで、リリースから半年で総ユーザー数3万4116人・MAU1万1000人を達成。クーポン平均利用率は29.26%(LINE比+19pt)となった。またレジ作業クレームはほぼゼロとなり、店頭での「ありがとう」が倍増したという。

営業部 部長・執行役員/山田 良樹さんは、「アプリの使い方を教えるだけで、会話が自然に生まれるようになったのは驚きでした。デジタルなのに、現場のコミュニケーションがむしろ活性化しました。この体験が、常連さんづくりの本質だと実感しています。」と語った。