2025年07月09日 15:45

ひきこもり支援施設「人おこしシェアハウス」では、「身近なやりがい」を喚起するための支援プログラムの一環として2023年4月より地域通貨を導入。約2年間の運用を経て見えてきた「ひきこもり支援 x 地域通貨」の成果を報告した。

ひきこもりの若者に対する就労支援は、本人の心身の状態や体力、経験値などを鑑みて、慎重に進める必要があり、高いハードルに無理な挑戦をさせることは、禁物。そこで、共同生活の中で発生する身近なタスクに、小さな見返りがもらえる仕組みを作ることで、社会での本番(=アルバイト、就職)の一歩手前に、「小さなやりがい」を喚起しようと考えた取り組みが、地域通貨「HOPE」。

「HOPE(Hito Okoshi Petit Economy=人おこしプチ・エコノミー)」は、直径3cmの木製コイン。料理当番などシェアハウス内の役割を果たすことで手に入れることができる。ちょっと豪華な朝食を食べる、スイーツやカフェラテを楽しむ、体調不良で料理当番を交代してくれたシェアメイトにお礼をなど、施設内で様々な用途に使用可能。

「HOPE」という木製のコインを経たことで、「自分が果たしたタスクの対価として」彼らが堂々と手にすることができる立派な「報酬」となる。「人おこしシェアハウス」では、今後も、地域通貨「HOPE」を始めとした様々な取り組みを通じて、若者たちが自分らしく人生を謳歌できるコミュニティの実現を目指す。