2025年06月16日 19:39

富士通は、プライバシー保護の観点からカメラ設置が難しい空間において利用者の安全を見守る「Fujitsuミリ波レーダ見守りシステム」を、6月16日より日本国内向けに提供を開始する。
近年、介護や医療現場などにおける人手不足が深刻化しており、従事者一人当たりの業務負担が増加している。それにより、目が届きにくい場所での高齢者や入院患者の転倒、ベッドなどからの転落、トイレや浴室での急病人の発生といった不慮の事態へのリスクが高まっている。特に、個室やトイレといったプライベートな空間では、プライバシーの観点からカメラの設置が難しく、不慮の事態の早期発見が困難。
「ミリ波レーダ見守りシステム」は、カメラを使わず、ミリ波レーダでプライバシーを保護しながら高度な見守りを実現する。人の動きに加え、呼吸や筋肉動作などの体振動までを点群データとして収集し、同社独自のAIで解析。動きを検知することに特化したセンサーを活用した既存システムでは検知が難しい、呼吸の微細な変化や体振動の異常といった身体の異変も含めて、異常事態を自動で検知する。転倒だけでなく、その後の胸部の微細な振動まで捉えることができるため、従事者による速やかな対応が可能になる。
また、カメラでの映像記録を行わないため、プライバシーを確保しつつ、夜間や早朝などの従事者が手薄になる時間帯においても、24時間体制での見守りや管理業務を支援する。