2025年06月12日 20:10

かっこ(Cacco)は、大峰堂薬品工業に対し、製薬業務のデータ活用支援を行っている。これにより、大峰堂では当初6人×8か月分と見積もっていたデータ整備業務の入力作業が約8割削減と大幅に効率化し、LIMS(Laboratory Information Management System)の導入と品質管理体制強化を推進した。

大峰堂は、1900年創業の老舗製薬企業として、原料調達から製造までを一貫して行う体制を強みとしている。特に漢方薬の錠剤化技術において高い技術力を持ち、2019年には世界で初めてドイツで漢方薬の製造許可を取得した。現在は日本国内のみならず、海外展開も進めている。

同社は、良品率100%を掲げ、安心・安全な製品を届けるため、LIMSの導入によるデータインテグリティ対応に取り組んでいた。その過程で、製薬に必要な承認書や市販薬情報など、大量の文書データをデジタル化する必要が生じ、作業負荷と業務効率の課題が顕在化した。

人手を多く要するPDF文書の文字起こしや、データ整形をするための定型的な作業を、プログラムに落とし込んだ。これにより、人の手による作業は目視による最終チェックのみに集約され、6人で8か月を要すると想定されていた手作業が入力作業の約8割削減することができ大幅に効率。単なる作業にとどまらず、課題の背景や運用の状況をふまえた提案をタイムリーに行った。システム導入後の活用を見据えたデータ定義の設定などにも貢献した。