2025年06月11日 09:01

理化学研究所と富士通が共同開発し、2020年4月に試行的利用を、2021年3月に共用(本格稼働)を開始したスーパーコンピュータ「富岳」は、世界のスーパーコンピュータに関するランキングの「Graph500」において11期連続の世界第1位を獲得した。また、「TOP500」は第7位、「HPCG(High Performance Conjugate Gradient)」は第2位、「HPL-MxP」は第6位となった。

これらのランキングは、現在ドイツハンブルクのコングレス・センター・ハンブルクおよびオンラインで開催中のHPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング:高性能計算技術)に関する国際会議「ISC High Performance 2025」において発表される。

「富岳」は、2020年4月の試行的利用を経て2021年3月に共用を開始して以来、ライフサイエンスや防災減災、エネルギー、ものづくり、基礎科学、社会経済などの幅広い分野において、社会実装レベルで様々な成果を創出し続けている。

例えば富士通は横浜国立大学とともに、「富岳」を利用して、富士通の大規模並列処理技術と、同大学の気象シミュレーターを組み合わせることで、台風に伴う竜巻の予測を可能にする気象シミュレーションに世界で初めて成功した。

富士通は、「富岳」を実現した優れたテクノロジーをもとに、高性能、省電力に加え、信頼性と使いやすさを実現するArmアーキテクチャのCPU「FUJITSU-MONAKA」の開発を進めている。