2025年06月09日 16:12

佐川急便とミズノおよび、帝人フロンティアは、佐川急便の使用済みユニフォームを新たなユニフォームへと循環させる「資源循環スキーム」のトライアル運用を開始した。
今後、佐川急便は、ユニフォームを環境に配慮した仕様に変更するとともに、使用済みポロシャツユニフォームの安定的供給を検討。また、着用状況や着心地、機能性などについてのフィードバックも実施する。またミズノは、長年供給してきた佐川急便のポロシャツユニフォームの副資材も含め、リサイクルしやすいよう100%ポリエステル製とする。リサイクル素材を使用した製品設計、機能性のアップデートを行うとともに、使用済みポロシャツユニフォームの回収の効率化を図っていく。
さらに帝人フロンティアは、佐川急便の使用済みユニフォーム向けにリサイクル素材を提供し、回収された使用済みユニフォームをケミカルリサイクルによって、リサイクルポリエステル原料へと再資源化。さらに効率の良い繊維to繊維システム構築の検討と、リサイクル素材を使用した高機能素材の開発を行う。
欧州各国では2020年以降、アパレルの売れ残り商品の廃棄が禁止され、再利用やリサイクル、または寄付することが法的に義務付けられるなど、すでに海外では繊維産業を循環型に変革させる方針が進んでいる。一方、2022年の日本国内で年間に廃棄される衣類の量は約48.5万トンと依然多く、現在は経済産業省が中心となり、繊維製品の再資源化の仕組み作りを急いでいる。