2025年06月05日 12:52

杢美(MOKUHARU)は、新宮市が森林環境贈与税を活用して実施する「木育っこ事業」において、熊野材を使用した木製品を今年度も納品した。本事業は、新宮市内の新小学一年生に地元の木材で作られた製品を贈るもので、木の文化への理解を深めるとともに、子どもたちの豊かな心を育むことを目的としている。
今年度の納品内容は、ランドセルラック47台、写真立て9個、スツール47脚(新提案)。昨年度は、ランドセルラック96台、写真立て29個を納品しており、本年度で事業への参加は2年目となる。今年度は新たな試みとしてスツールには、子どもたちの使いやすさと安全性、そして木の持つ美しさを感じてもらいたいという想いを込めた。
座面は角のない丸型を採用することで、優しい印象と安全性を両立。全体の角も面取り処理しており、座った時に痛くないよう、エッジをすべて滑らかに仕上げている。また、あえて少し高めの仕様にすることで、小学校入学後も長く使えるように工夫した。スツールには、熊野材スギを使用。塗装を施すことで引き立つ自然な赤みが特徴で、空間に温かみをもたらす。従来多く用いていたヒノキとは異なる表情を持ち、木材の多様性や魅力に触れてもらえるように工夫した。
同社は、地元木材を活かしたものづくりを通じて、木と共に暮らす価値を未来へつなぐことを目指している。木育っこ事業を通じて、子どもたちが木の手触りや香りを日常の中で感じるきっかけになればと考える。