2025年05月30日 16:00

イズツヤでは、日本全国の建物・文化財を最新技術と3Dスキャンで守る、文化アーカイブを始動する。

地震、火災などの自然災害、老朽化、そして継承者がいないことによる記憶の風化。いま日本各地の貴重な歴史ある建物・文化財・伝統が、静かに、しかし確実に姿を消しつつある。同社ではいま、ただ「記録する」のではなく、未来で「再び出会える」形で残す使命に向き合っている。その一つの答えが、多次元・複合データのアーカイブ。特に立体情報である3Dデータ化をすることで、2次元情報のみでは抜け落ちていたデータを補完。将来の復元をより容易にする。

同社が積極的に採用している3D技術は、昨今注目されるGaussian Splatting(ガウシアンスプラッディング)という革新的な3Dスキャニング手法。従来数百万円かかっていた文化財スキャンを、圧倒的低価格で、様々なシーンに活用できる高解像度再現を可能にする。

今回、群馬県伊勢崎市の伊勢崎神社で実証実験を実施。全方位からドローン・高感度カメラを活用して撮影したデータから3D化を行った。課題としては周囲環境の影響、植生による遮蔽、気象条件の偏りなどがあったが、Gaussian Splatting点群データを断片的に複数生成。そのデータを統合するツールを独自生成することで解決することができた。まだ、データの重たさなど改善の余地が多々あるため、より汎用的に使えるデータにするべく改善を行っていく。