2025年05月30日 14:00

徳川美術館は、「時をかける名刀」を開催。徳川美術館所蔵の名刀や華麗な刀装を中心に、その物語と作品の美しさを通じて、刀剣の奥深い魅力を紹介する。
徳川美術館が所蔵する尾張徳川家伝来の日本刀はおよそ700振を数え、美術館で所蔵する刀剣数として最大を誇る。その中には、国宝10振、重要文化財19振、重要美術品23振、名物刀剣23振が含まれており、質・量ともに卓越したコレクションとして知られている。
このコレクションの背景には、「御三家筆頭」という尾張徳川家の家格の高さが大きく影響している。刀剣は武家社会において重要な贈答品であり、将軍家に次ぐ格式を誇った尾張徳川家には自然と当時の最高級品が集まった。尾張徳川家の刀剣コレクションは、単なる武具としての価値を超えて、歴史を物語る重要な文化財として大きな意義を持っている。
本展の前期日程(6月14日~7月27日)では「伯仲燦然」と銘打ち、燦然と並ぶ伯仲の名刀「本作長義」と「山姥切国広」2振を同時公開。後期日程では、天下五剣の中でも最も美しいと評される「三日月宗近」、名工正宗の最高傑作と名高い「日向正宗」、当館所蔵「鯰尾藤四郎」と同じ逸話を共有する「岡田切」など、刀剣史に輝く名品が登場する。
国宝や名物刀剣など厳選された逸品ばかりを展観するため、刀剣愛好家はもちろん、刀剣を見るのが初めての人も名刀の魅力を存分に楽しめる。時をかける名刀 特設サイトはこちら。