2025年05月30日 13:53

アストロスケールはこの度、軌道上サービスの一つである衛星への燃料補給の実現に向け、給油口接続システムをHondaと共同で開発する。
Hondaは輸送用機器開発やロボティクス分野で数多くの知見を有しており、この強みを活かし、給油口接続システムの開発を担当。一方、アストロスケールはHondaと共同で給油口接続システムの開発に携わるとともに、これを、これまで獲得してきたRPOD(ランデブ・近傍運用・ドッキング)技術と宇宙機開発実績を土台に、低軌道での化学燃料補給実証に結びつけていく。本実証は、2029年頃の実施を見込んでいる。
地球周回軌道は衛星やスペースデブリの増加により混雑化が加速しており、このままでは長期的に軌道を利用することが困難になると考えられている。この問題を解決し、宇宙の持続可能性(スペースサステナビリティ)を実現するためには、使い捨てを前提とした衛星やロケット開発から脱却。Reduce(削減)、Reuse(再利用)、Repair(修理)、Refuel(燃料補給)、Remove(除去)といった循環型経済を宇宙空間で実現することが重要であり、そのソリューションが軌道上サービス。
軌道上サービスの一つである燃料補給サービスは、衛星運用者にとって、衛星の寿命を延長することで衛星機数や打上げ回数を低減することにつながる。また、燃料の制約を取り払うことで衛星のミッションの範囲や柔軟性を拡大し、新しい衛星の使い方も可能になる。