2025年05月09日 19:49

大分県福祉会は5月1日、大分市に「えんえん」を開設した。日本財団による「みらいの福祉施設建築プロジェクト」の採択事業として、保育事業だけではなく地域に開かれた場所を目指す。

「えんえん」は、実質的に受け入れに難しさがある0歳児の一時預かり保育、病後児保育、医療的ケア児を受け入れる保育拠点。同時に、地域に開かれた場所として、家族や高齢者、子どもたちが気軽に立ち寄れる「地区の家」を目指している。「第2回 みらいの福祉施設建築プロジェクト」に応募があった292事業から採択された3事業のひとつであり、九州では初めて実現したプロジェクトとなる。

隣接する羽田東公園との境界には、地域住民や子どもたちと植栽した野原のような庭が広がり、ゆるやかに建物とつながっている。アクセスしやすく、地域に開かれた場所であることを意識して、まちとの間に壁をつくらない設計を心がけた。また、建物内部には、訪れた人たちが自由に過ごせる土間空間もあり、さまざまな人が自然にまじわり心地よく過ごせる場となっている。

保育事業と地域事業があわさることで、地域の潜在的な課題を見つけ出し、みんなが困っていたことに気づきあいながら、解決につなげてゆける場所にしたいと考える。2021年から検討を重ね、ついに完成した。5月18日に内覧会、5月24日に竣工式・落成式を開催予定。