2025年02月20日 15:20

日本体育施設社が開発した、環境対応型のポリウレタン系表層材料「レオタンS」が、1月28日に国土交通省のNETIS(新技術情報提供システム)に登録された。

本技術では、従来のウレタン材に1%以上含有されていた特定化学物質MOCAを取り除くことで、製造や施工に携わる作業者の健康リスクを低減。公園の園路、陸上競技場のトラック走路、ジョギング走路、などに適応する安全性と持続可能性を確立した。また、働き手不足が深刻化している建設業界において、作業者の安全性確保は業界への人材の誘致に多大なる貢献をすると考えられる。

従来より、園路、トラック・ジョギング走路、グラウンド・コート等の整備には、主剤と硬化剤を混合する「2液混合型」のウレタン材を使用していた。2液混合型ウレタン材は、主剤に特定化学物質TDI、そして硬化剤には同じくMOCAが1%を超えて含有されていた。

MOCAは反応がゆっくり進むため、作業時間の確保ができ、硬さ、弾力性、耐摩耗性に優れた物質であることから、長年に渡って使用されてきた。しかし、MOCAと膀胱がんとの関連性が明らかになり、製造工程や現場での施工段階で作業者が暴露する危険性があることから、厚生労働省により特化則に基づき、MOCAを取り扱う業者に対して、暴露防止処置の徹底が義務づけられた。

そこで同社は三井化学と安全な舗装材を共同開発。2021年、環境対応型ウレタン材「レオタンS」の実用化を果たした。詳しくはこちら