2025年02月07日 16:18

YUGEN Gallery FUKUOKA(福岡県福岡市)では、3月8日より、写真家・蓮井幹生さんの個展を開催する。
110年以上の歴史を誇る石川県小松市の九谷焼窯元「錦山窯」。能登半島地震により、人間国宝・吉田美統さんをはじめとする名工らの貴重な作品が割れ、欠けるという甚大な被害を受けた。本展では、写真家・蓮井幹生さんが撮影した被災作品の写真作品16点を公開する。
蓮井さんは1955年東京都生まれ。アートディレクターとして活躍後、1988年に写真家へ転向。2009年にはフランス国立図書館に作品が収蔵されるなど、国内外で高く評価されている。今回、蓮井さんは1億画素の超高画素センサーカメラを用いて、地震によって破損した錦山窯の作品を撮影。自然災害の記録であると同時に、普遍的な美の表現としての側面も提示している。
すべてのものは時とともに変化し、やがて朽ちていく。日本には、そうした移ろいの中にこそ美を見出す独自の感性がある。本展は、「人と自然の循環」をテーマに作品を発表してきた蓮井幹生さんが、破壊の中に生まれる新たな美のかたちを追求するもの。
なお本展の作品売上の一部は、錦山窯の復興支援に寄付される。また、作家在廊日として3月8日、9日を予定しており、直接作品に込めた想いを聞く貴重な機会となる。会期は3月8日~23日。入場料無料。詳しくはこちら。