2025年01月07日 12:26

愛三工業は「脱炭素、資源循環、自然共生(生物多様性)」に注目し、循環性の高い事業活動への転換を積極的に進めており、その一環として、新工場の建設を進めている。新工場の建設にあたり、中央開発は、帯水層蓄熱システムの導入検討と井戸設置業務など、脱炭素化に向けたソリューション提案を行った。

中央開発は、大規模帯水層蓄熱システムの技術支援による普及促進により、地中熱を活用したカーボンニュートラルの実現を推進している。地中の温度は地下10~15メートル以上の深さになると、年間を通して温度が一定になり、地下水流れが遅い場合、ほぼ年間平均気温から+1℃程度になる。そのため、地中の温度は、暑い夏では涼しく、寒い冬では暖かくなる。この温度差を空調などに利用するのが一般の地中熱利用。

さらに、冷暖房の排熱を季節を超えて帯水層に蓄熱し、冷暖房に必要なエネルギーをより減らすエコな取り組みが、帯水層蓄熱事業。オランダでは、建物空調における熱の再生可能エネルギー技術として主流となっているが、日本では地層が複雑なことや、法規制・ノウハウが少ないなどの問題から、開発や導入が遅れている。

大阪市では、地球温暖化対策やヒートアイランド現象の緩和策として、平成27年から産学官連携による大容量帯水層蓄熱利用システムの技術開発・実証事業を実証し、普及拡大をめざしている。中央開発は第一回検討会議より携わっており、平成28年度うめきた実証事業など多数のプロジェクトに協力している。詳しくはこちら