2024年12月25日 15:51

都立中央図書館では、2025年1月24日から、「情報、江戸を駆ける!蔦屋重三郎が生きた時代の出版文化」と題した企画展示を開催。江戸のメディア王・蔦屋重三郎が世に出した出版物を取り上げつつ、江戸期に発達した様々な情報媒体に光を当て、蔦重が生きた時代の出版文化を複製資料により紹介する。

本展では、山東京伝らの作品を世に送り出した、江戸の代表的な板元「蔦屋」の店先を模型で再現。また、流行作家・十返舎一九の「的中地本問屋(あたりやしたぢほんどいや)」を、朗読付きの映像で紹介するほか、出版文化の仕掛け人・蔦屋重三郎ら、出版関係者の経歴をパネルで展示。さらに、黒船来航や安政の大地震の際に発行された瓦版を中心に、商品や店、イベントなどを宣伝する浮世絵や見立番付(ランキング表)も紹介する。

また、「江戸名所花暦(えどめいしょはなごよみ)」や「豆腐百珍(とうふひゃくちん)」ほか、様々な名所旧跡案内、実用書も展示。カメラのなかった時代に重要な情報記録手段だった絵図については、都立中央図書館だけが所蔵する絵記録「幕府銀座之図(ばくふぎんざのず)」(巻物)ほか、貴重な資料を紹介する。このほか、江戸の出版文化を体験できるコーナーも設置する。

会期は2025年1月24日~3月23日。会場は「東京都立中央図書館」4階企画展示室(入場無料)。