2024年10月04日 15:55

「霞ケ浦周辺環境再生事業」の活動拠点である「桜川共創の里」(茨城県桜川市)が、環境省の定める「自然共生サイト」に認定された。本事業は、レゾナック・ホールディングスがアサザ基金、地元自治会と協働して進めている米作りを通じた生態系保全活動。

この認定制度は、2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全しようとする国際的な目標「30by30」を達成するために実施している、日本独自の取り組み。環境省により「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域」を認定される。認定された区域は、保護地域との重複を除いてOECMとして国際データベースに登録される。

同社は、レゾナックグループが工業用水として利用する霞ヶ浦流域の環境、生態系を保全する目的で、2012年からアサザ基金とともに社会貢献活動「霞ケ浦周辺環境再生事業」を実施してきた。2017年から、霞ケ浦の源流の一つである桜川が流れる茨城県桜川市で、アサザ基金、地元自治会との共創を開始。活動拠点名を「桜川共創の里」とし、耕作放棄地での米作りを通じて里山環境を再生させ、生態系を保全することを目指している。

このたびの認定は、同社の長年の取り組みによる里山の生物多様性の保全に対する貢献、さらに特定非営利活動法人とだけでなく、地元自治会と共創している点などが評価された。審査委員会からは「農業と両立した環境保全の活動であり、地域の文化を活かした取り組みに繋がっている」などのコメントが寄せられた。