2024年08月22日 09:02

桝屋髙尾が製作するオリジナル糸「ねん金糸」の織の残布から生まれた完全アップサイクルスーツが、9月19日~23日にかけて開催される「ミラノ・ファッションウィーク2025SS(2025年春夏ミラノ・コレクション)」のランウェイで発表される。

このお披露目は、完全アップサイクルのオーダーメイドスーツを展開するまるさんかくしかくのミラノコレクション初出展に際し、桝屋髙尾の織物・桝屋髙尾提供の着物が採用され、同社の作品として発表されるもの。

「ねん金糸」は、名古屋・徳川美術館の依頼で、家康公の遺品「ねん金袱紗」の再現を行った際に生まれた、独自開発の糸。太さにばらつきのある手引きの真綿に金色の箔を巻きつけた糸で、金箔と絹真綿が混じり合って放つ柔らかさと輝きが特長だ。その後、芯の真綿を様々な色に染め、帯地として発展させ「ねん金綴錦」と命名。桝屋高尾の代名詞となっている。

桝屋髙尾では2019年より、SDGsの取り組みとして、このねん金糸の残糸や残布を使ったアップサイクル商品に注力している。今回のミラノコレクション出展は、こうした取り組みやねん金糸の美に共感したまるさんかくしかくの代表・福井さんより、出展作品の素材として残布提供の依頼を受けたことによるもの。ねん金糸の持つ日本特有の美、それを無駄にしないアップサイクルの取り組みが、ミラノコレクション出展につながった。

ミラノ・ファッションウィーク2025SS、レディースの会期は、9月17日~9月23日。