2024年08月06日 12:51

誠文堂新光社は、8月17日、「スイッチバック大全」を発売する。
勾配を克服する鉄道技術の一つとして知られるスイッチバック。同様の意図を持つループ線やラック式と比べると、特に日本で特徴的に用いられたシステムでもあり、大小含めると国内に140カ所以上を見出すことができる。しかし昨今の技術の進歩、土木車両性能の向上により、今や絶滅の危機に瀕している。
本書は、スイッチバック研究の決定版として、その魅力を豊富な写真とデータ類で紹介しようと試みるもの。北海道から東北、関東甲信越、東海北陸、関西中国、四国九州と、日本全国に存在する(存在した)スイッチバック約140カ所を網羅し、その歴史を紹介。誌面には、スイッチバックが存在した当時の貴重な写真のほか、各地路線の平面図、航空写真も掲載。鉄道とスイッチバックにまつわるさまざまな知識も紹介していく。
本書には、黒岩保美さん・広田尚敬さん・大木茂さんをはじめ、鉄道写真家の最高峰による現役時代のスイッチバック写真が満載。X型、Y型、Z型 独自の7分類法により、各スイッチバックの形態、沿革、魅力に迫る。また、精緻な配線略図と詳細な空中写真により、それぞれの構造や歴史による変化の様子がわかる。それぞれの施設の廃止後、現状に関してのガイド付き。Google mapにリンクするQRコードも付いて廃線巡りの旅に役立つ。付録として「海外編」も収録。これにより日本のスイッチバックの特徴が見えてくる。
定価は4950円(税込)。発売日は8月17日。