2024年07月05日 20:04

佐渡シーファームは、「金山雲丹(きんざんうに)」の提供を開始した。

佐渡シーファームでは、5年の歳月による研究と実験により、北海道外で初めてエゾバフンウニの養殖に成功した。今回安定供給できる量の出荷数に至り、佐渡生まれのエゾバフンウニ「金山雲丹」として佐渡島内や、全国のレストラン、ホテル向けに提供開始する。

北海道の高級ブランド雲丹でもあるエゾバフンウニは海水温の変化に敏感で今まで養殖を行うには天然と同じ環境が必要だった。北海道の海では養殖がおこなわれていたが、この海水温がネックとなって道外での養殖は不可能とされていた。

始まりは佐渡市から海洋深層水を有効活用した事業が何かできないかと打診されたこと。佐渡シーファームは海洋深層水のその変わらない温度に目を付け、高級食材だった北海道の利尻昆布の養殖に挑戦することになった。実験は見事に成功し海洋深層水を使った利尻昆布が佐渡で養殖できるようになった。この実験の成功によって利尻昆布を餌とするエゾバフンウニの養殖もできるのではないかと、新しい挑戦が始まった。

金山雲丹の養殖には、佐渡の豊かな海洋深層水を利用した独自のシステムを採用している。海洋深層水は、年中一定の温度を保つことができ、ウニの生育に適正な水温で育成することができる。エゾバフンウニの餌となる利尻昆布も同様の環境で育成することができるため、北海道利尻の海と同じ環境を再現することができる。