2024年06月04日 16:11

WHILL社は、島根大学医学部附属病院において6月4日より、「WHILL自動運転サービス」が導入されることを発表した。本サービスの導入は中・四国地方においては初採用となる。
医療機関では、限られた人的資源の中で質の高い医療体制を維持することが必要とされている。労働力不足は特に地域の医療機関で問題となっているほか、2024年4月からは医療従事者の働き方が見直される法律が改正され、人材の最適活用が一層求められている。しかし現状は、医療機関内で患者が車椅子や歩行で移動する場合、医療従事者が付き添うことが多い。そのため時間や労力の面で医療従事者に負荷が生じ、人的資源を診療に集中しづらいとの課題があった。
島根大学病院での導入に先立つトライアルの結果では、医療従事者による患者の付き添い業務について、1日60分程度の削減効果があると確認された。また、患者は医療従事者の業務状況に左右されず病棟からリハビリ室へスケジュール通りに移動できる。そのため、リハビリ業務を担うスタッフも時間に追われることなく業務に集中することができるようになる。
患者の移動時の負荷軽減や転倒のリスクを回避につながることや、看護師など医療従事者の業務を効率化できることから、結果として医師の働き方改革の支援につながることを目指す。