2024年05月28日 16:15

JDSCは、データサイエンスの力で「腹膜透析」の普及拡大と新サービス開発を目指すヘルスケア領域の新事業を開始。5月28日、医療情報サイト「慢性腎臓病のことなら!キド兄さん」を開設した。
国家データベース「United States Renal Data System」の年次報告によると、日本の末期腎不全罹患率の高さは世界で9番目であり、有病率では2位に位置している。それにも関わらず、透析患者全体に占める腹膜透析患者の割合は2.9%とワースト3位を記録。普及率の高い香港(69%)やメキシコ(35~46%)、ニュージーランド(30%)などと比較すると、普及の遅れが際立っている。
このような状況に対し、厚生労働省は2020年および2022年度の診療報酬改定で腹膜透析の点数を高め、普及促進を図っているが、腹膜透析の割合はいまだ海外のレベルには達していない。これらの要因には、腹膜透析そのものの認知の低さが大きな原因であると推測される。
本サイトでは、英語で腎臓を示す「Kidney(キドニー)」から命名した「キド兄さん」がナビゲーター。慢性腎臓病および人工透析治療を必要としている患者およびその家族が適切な情報にアクセスし、サポートを受けられるよう支援する。腹膜透析の認知拡大に努めるとともに、トラフィックデータを活用し、地域別の患者統計データの作成およびデータサイエンスを活用した新サービスの開発を目指す。