2024年05月28日 15:51

小林記念病院(愛知県碧南市)では、pharmake(ファルメイク)の人材・組織マネジメントシステム「KIROKU」を導入したところ、薬剤科の業務効率が120%に向上した。医療業界で業務の見える化だけで業務効率の向上を実現したケースはきわめて珍しく、先駆け的な取り組みと言える。
同病院が導入したのは、人材・組織マネジメントシステム「KIROKU」。これは薬剤師の日々の業務について、数字に表れにくい部分も含めて見える化するもの。具体的には日々の業務内容と時間をタブレットに入力するだけ。そこから部下の抱える問題点を早期に捉え、上司からのフィードバックを促すことで、個人と組織の成長を実現する。
実際にシステムの導入に至ったのは2023年8月。導入後は各薬剤師が各自の業務内容を毎日タブレットに入力、入力されたデータをpharmake社が分析した。その結果、薬剤師のパフォーマンスではなく、薬剤科全体での業務予定の組み方に問題があり非効率が生じ、それが薬剤管理指導業務に時間が割けない要因となっていることが判明。翌月から、業務予定の組み方を見直した結果、業務時間を増やすことなく、薬剤管理指導業務にあてられる時間が20%もアップ。これまで目標が到達できなかった薬剤師も入局後初めて目標を達成した。
今後同病院では、客観的なデータを活用しながら薬剤科全体の生産性のさらなる向上と組織力の強化へつながる打ち手を取っていく予定。詳しくはこちら。