2024年04月08日 15:44

東京都下水道サービスと日本ヒュームは、CO2発生量を通常のコンクリートから約80%削減し、耐塩害性・耐酸性に優れた、低炭素型高機能コンクリート「e -CON(R):イーコン」を開発。このたび国土交通省港湾工事で、生物共生パネルおよび生物共生型構造物として納入した。

なお国土交通省が公表しているガイドラインでは、「生物共生型港湾構造物」を、港湾構造物の基本的な機能を有しながら、干潟や磯場などの生物生息場の機能を併せ持つ港湾構造物と定義している。

「e -CON(R)」は耐酸性・耐塩害性が高く、環境に優しいリサイクル材を使用した、新しい材料として共同開発された。低炭素型高機能コンクリートである「e- CON(R)」を使用する事で、インフラ整備時に発生するCO2の排出量を削減。またコンクリート劣化要因である耐酸性・耐塩害性も高い。CO2削減率は普通コンクリートに比べ約80%削減、耐塩害性は普通コンクリートの5倍(塩分拡散係数)、耐酸性は普通コンクリートの10倍以上となる。

これらの事から、コンクリート寿命が延長され、補修やこれらに伴う費用の発生・CO2の発生を削減。環境に優しく、ライフサイクルコストにもすぐれた材料となっている。また普通コンクリートで見られる白華現象が殆どなく、特別な製造設備は不要であり、多くのコンクリート工場で製造可能。港湾や下水道、上水道、道路、河川など様々な現場での採用を目指している。