2024年03月22日 15:50

クラウドファンディングサイト「COREZO FAMILY FUNDING」にて、日本発酵化成が奥能登の本格麦焼酎の存続をかけた新プロジェクトを開始した。

同社は石川県内で唯一の焼酎専門メーカー。石川県珠洲市の特産品でもある同社の焼酎は、日本酒造りで有名な能登杜氏の技法を用い、もろみの醗酵に通常の何倍もの時間をかけ複雑な味わいを生み出している。また焼酎は蒸留後すぐの出荷が一般的だが、蒸留酒である焼酎はウィスキー同様に寝かせれば寝かせるほど角が取れ、複雑な旨味の酒になる。創業者の「熟成するまでは出荷するな」という教えを守る同社では、最長で40年を超える熟成焼酎がタンクに眠っている。

しかし能登半島地震により、保有しているほとんどの貯蔵タンクが傾き、100本あまりのタンクの立て直し、新たな購入費、またそれらを並べる平らなスペースを作るためには数百万円~数千万円を超える費用が必要。蒸留所の施設、設備、敷地内にも大きな被害が出ており、焼酎の仕込みはおろか、タンクに入った焼酎を瓶詰めして出荷することもままならない状態だという。

地震から2カ月が経過した今、先代の教えを守り、 熟成を重ねた焼酎を無駄にはできないと考え、クラウドファンディングを実施することを決意した。目標金額は500万円。リターンには、地震で割れずに残った12年から40年熟成の焼酎や焼酎を使ったリキュール、復興祈念のステッカーを用意。プロジェクト詳細はこちら