2024年03月21日 10:01

FingerVisionは、吉野家と牛丼店舗における食器洗浄工程をロボットにより自動化・省人化する共同開発契約を締結した。

FingerVisionは、大学発の「視触覚」技術の実用化を通じて、ロボットや機械の適用範囲を広げ、様々な社会課題を解決することを目指している。約1200店舗ある吉野家では、使用後の汚れた食器を従業員が手で浸漬水に浸した上で1つ1つ取り出し、洗浄機用のラックへ載せ替え、食器洗浄機を使用して洗浄をしている。これらの汚れた水の中から、多種多様な種類の汚れた食器をとりだし、ラッキングする工程の自動化をロボットで完結することを目指す。

FingerVisionの視触覚ロボットハンドを活用すれば、様々な種類の食器に対する汎用的なハンドリングと、「滑り検知」による落下の回避を両立させつつ、水の中でも食器の種類や、位置、向き、距離・深さなどを推定することによって、ロボットの自律制御の幅を格段に高めることが可能になる。取得した画像情報に基づいて、多様なモダリティの情報を取り分けることができるため、視触覚ロボットハンドの強みが活かされる。

吉野家とFingerVisionは、今年度、最も難易度の高い「汚れた水の中から汚れた食器を取り出す工程」中心に基礎開発を進め、実店舗における実証を行っている。両社は、今後、自動化の範囲を広げることで、さらなる生産性の向上と労働環境改善を目指し、近い将来、世の中の飲食店から人手による食器洗浄がなくなっている未来を実現する。

FingerVision