2024年03月11日 19:08

地域みらいグループ傘下の「佐嘉酒造」の冷蔵倉庫棟と事務所棟が2月に竣工した。「佐嘉酒造」は創業300年を超える酒蔵で、2023年4月に全面リニューアル工事を開始し、2026年春の全施設完成を目標にしている。総合設計監修・施工は住友林業。
外観は2棟とも配色は白と黒を基調にし、和のイメージを彷彿とさせるシンプルでシャープなデザイン。100年の時を経ても愛される建物を目指し、真っ白な外壁で覆われ、妻壁の黒が全体を引き締めている。デザインコンセプトは「酒造りに寄り添う白と黒」。また内観は、2棟とも黒を基調に木構造のフレームを現し、昔ながらの酒蔵を表現。天井が高い開放的な空間を創出した。
冷蔵倉庫棟は最新設備を導入し、細かな温度・湿度管理が可能。事務所棟はオフィスや会議室、休憩室のほかギャラリー兼ショップを併設。壁面をガラス張りにして酒蔵の景色が眺められる。
II期工事は木造2階建ての蔵と蒸留所、鉄骨造の工場を建設し、2026年春の竣工を目指している。敷地内には100年以上前から変わらない姿で流れる水路や樹齢100年のご神木があり、古くから残るこの景色を取り入れながら建物全体を配置する計画。水路の周辺は遊歩道を設けて旧酒蔵の石材を活用したベンチを配置。来訪者が歴史を感じながら酒蔵の雰囲気を楽しめるオープンな施設を目指している。新たな酒蔵は見学者を受け入れて地域の交流を促し、日本の酒文化を世界に発信する拠点になることを目指す。