2024年03月11日 15:06

日本調剤は、自社開発した電子お薬手帳「お薬手帳プラス」に災害時を想定した新機能を追加する。
「お薬手帳プラス」は、お薬手帳の情報をスマートフォン上で管理できることに加え、日々の健康管理に役立つ安心・便利な機能が充実したアプリ。2023年3月に厚生労働省が公表した「電子版お薬手帳ガイドライン」では、災害時を想定し、患者の服薬情報をスマートフォンに保存できるようにするなど、オフラインでもデータを確認できる機能の実装が求められている。2011年に発生した東日本大震災や、2024年に発生した能登半島地震では、患者のお薬手帳を薬剤師が確認し、処方内容が安定した慢性疾患と判断できる場合は、処方箋がなくても保険調剤の取り扱いが可能となり、服薬が必要な人へ薬を迅速に渡すことができた。このように、災害時に診察や処方箋の発行が難しい場合でも、お薬手帳を持っていることで服薬情報を速やかに把握できるため、スムーズに適切な医療を受けることができる。
今回の機能追加によって、通常利用時にアプリを開くと「お薬手帳プラス」に登録されている過去6カ月分の薬剤情報と、会員情報として登録されている患者情報がスマートフォンなどの端末内のローカルストレージに自動保存される。通信が取れない環境で「お薬手帳プラス」を開くと、オフライン表示が可能になり、ローカルストレージに保存されたデータを簡易版のテキスト形式で閲覧可能となる。これにより、通信が遮断された状態でも、いつでもどこでも「お薬手帳プラス」内に登録された服用歴や患者情報を確認することが可能だ。