2024年02月29日 13:17

アース製薬と花王は、蚊による感染症課題の解決に貢献するという共通の志から、虫(蚊)ケア領域での協業を開始した。
デング熱は蚊が媒介するウイルス性感染症のひとつ。予防するワクチンや治療薬がないため、デングウイルスの感染を防ぐためには、媒介する蚊に刺されないことや、蚊の発生を防ぐことが重要な対策となる。経済的な負担が大きいといった理由で、東南アジア諸国を中心に長年の社会課題となっている。
アース製薬は1980年にタイで、ARS CHEMICAL(現EARTH)を設立し、現在では虫ケア用品「ARS」ブランドをはじめとする商品の開発・生産・販売・物流までを一手に担う現地法人を展開している。タイの生活習慣やニーズを掘り起こし、現地に根付いたビジネスで成長を遂げてきた。花王は、これまでとは違う視点で蚊から身を守る独自の研究を進めており、2023年、蚊の翅や体表面を濡らすことで飛翔を妨げ、ノックダウン状態にする新たな技術を開発した。
今回両社は、蚊による感染症課題の解決に貢献するという共通の志のもと、新しい視点の蚊を駆除するスプレーを展開。花王が開発した「蚊の翅や体を濡らすことで蚊の飛翔行動を妨げる技術」を応用し、生活場面のいつでもどこでも蚊を駆除できるスプレー「ARS Mos Shooter(アース モスシューター)」を共同で商品化。アース製薬が約40年間に渡り現地に根付いた活動をしているタイで、7月より発売する。同商品は、デング熱で苦しむ人々の一助となると考えている。