2024年02月07日 17:18

アステリアとキーウェアは、東北大学大学院生命科学研究科の近藤研究室が主導する「環境DNA調査」のフィールド調査を、「Platio(プラティオ)」を用いてデジタル化した。
同大学院では、バケツ1杯の水に含まれる遺伝子情報から生息する生物の種類や分布を判別する環境DNA調査を手掛けている。この調査では、市民ボランティアなどの調査員が全国各地の海や川の水を採取。調査員は採水した日時、位置情報、天候などの情報を紙に手書きで記載する形態でのフィールド調査を行ってきた。
しかしながらフィールド調査における記録が屋外での手書き入力であったために、桁数が多くなる経緯度などの記録では記載ミスが多発。そのほか、紙の調査票が汚れるなどアナログならではの課題を抱えていた。紙に記載された大量の情報をパソコンで入力する必要があるなど、後工程でのデータ登録作業も非効率になっていたため、フィールド調査のデジタル化を検討、「Platio」を導入した。
Platioは非IT技術者でもアプリの変更や修正が可能なノーコード仕様。これにより、今まで手書きで記録していた採水地点の位置情報や調査日時等の記録が自動化・デジタル化。調査データの取り込みもCSVデータで一括処理が可能となり、データ登録工数が半分以下に削減された。
近藤教授は、今後も全国各地で行われるフィールド調査に対応した新規アプリを作成するなど、調査・研究活動におけるデジタル化やDXを推進していく方針。