2024年02月07日 09:05

JR東日本では、安全・安定輸送のさらなるレベルアップや将来の労働人口減少を見据えた業務のDXを推進している。

信号設備のメンテナンスでは、ICTなどの先端技術を活用し、地上設備の削減、より緻密な設備状態の把握、現場検査や夜間作業の削減などさまざまな取り組みを推進している。直近では2024年度よりESⅡ形電気転てつ機の一部検査のCBM化、近赤外線を使用した特殊信号発光機視認性確認システムの実用化を予定している。

首都圏に導入しているESⅡ形電気転てつ機では、各機器室に設置しているモニタ装置で各種データの監視や故障予兆検知を行っている。このたび、本データを活用して一部検査のCBM化(現地確認からデータの確認への置き換え)を試行する。2024年度は23台において、データ解析を適宜実施することで、年3回実施している現地検査を年1回とし、検査品質および生産性の向上を実現する。さらに検証を行い2025年度以降は対象箇所の拡大を目指す。

本システムを導入することにより、一回の列車走行による映像撮影にて、撮影した全区間の検査が自動で可能となる。現在までに地方線区を中心とした31線区で約6800箇所へIR特発を設置しており、2024年度より実用化予定だ。

ほか、GNSおよび携帯無線通信網を活用した踏切制御システムの導入、鉄道信号システム故障時のAIによる復旧支援システムなどを導入している。