2024年02月06日 15:39

鹿島は、開放的な居室空間を提供しながら、より高い安全性を確保した超高層建物を実現する「K-ARCS」(カークス(R))構法を開発。浜松町二丁目地区市街地再開発組合が進める「浜松町二丁目地区第一種市街地再開発事業」に初めて採用した。
K-ARCS構法は、強度と靭性に優れたCFT構造と、高耐力・高靭性を兼ね備えた超高層鉄筋コンクリート造技術「HiRC(R)工法」を組み合わせ、さらに制震装置「HiDAX(R)」を搭載。建物の用途に応じた最適な構成の混合構造により、従来の耐震・制震架構よりも柱・梁を減らすことができ、単一構造では困難だった自由度の高い開放的な空間の提供が可能となる。
建物には一般的に、業務用途の場合にはロングスパンが実現できる鉄骨系、住居用途の場合には居住性に優れた鉄筋コンクリート(RC)系など、用途ごとに適切な構造形式が存在する。一方、近年は都市の高度利用に伴い、建物の高層化とともに、同一建物内に様々な用途が混在する、用途の積層化が進んでいる。建物内に多用途が積層すると、建物全体として最適な構造形式の選定が困難な場合があり、その解決策が求められていた。
K-ARCS構法は、下層階のCFT構造、上層階のRC構造およびその接続部で構成され、異なる構造の接続部には同社独自の技術を採用。超高層の住宅系と業務系の複合用途に対して、自由度の高い空間を実現し、地震時の揺れ幅を大幅に低減および後揺れ時間も大幅に短縮する。