2024年01月19日 09:05

TOTOと富士通は、富士通の行動分析AI「行動分析技術Actlyzer」を活用し、ミリ波センサーを用いることで特にプライバシーを重視する必要がある空間(商業施設や駅構内などに設置されたバリアフリートイレ)での見守りについて実証実験を行い、誰もが安心して過ごせる公共トイレ空間の創出に向けて共同で取り組む。

TOTOは1960年代から障がい者配慮の取り組みを開始し、2000年代にはユニバーサルデザインの取り組みをスタートした。富士通は、独自のAI技術を用いて、ミリ波から得られた情報を解析し、対象者の位置や高さなどから高精度に姿勢を推定する。これにより、カメラを設置することなく、プライバシーに配慮しながら長時間の在室や転倒などの状態や行動を検出することができる。

バリアフリー化の進展によりバリアフリートイレの利用状況が多様化し、改めてトイレの整備状況や利用実態を把握し、今後の対応を検討する必要性が生じている。一方で、利用者のプライバシーを損なう観点から見守りや防犯を目的としたカメラの設置は難しい側面がある。

これらの背景をふまえ、TOTOが持つバリアフリートイレ空間づくりの知見と、富士通が持つミリ波センサーを用いた見守り技術を活用し、カメラを使わずにバリアフリートイレ内の状況を見守る実証実験を共同で実施し有効性について検証する。

実施期間は1月15日~12月末予定。実施場所はTOTO「UD研究所(R&Dセンター)」、および富士通「富士通F3rdLab」。