2024年01月18日 19:02

このたび、フィル社が2022年10月に出版した絵本「カベレオンの となりのへやはどんなへや?」の第二刷が決定した。壁紙の製造・販売に注力する会社としては、おそらく異例の絵本出版。全国学校図書館協議会(全国SLA)が選ぶ「2023 えほん50」への選定に追い風を受け、第二刷へとつながった。

この物語は、カベレオンが動物たちの住むシェアハウスに引っ越してくるシーンで幕を開ける。真っ白な部屋で、積まれた段ボールに座り込むカベレオンのもとに顔を出したのは、となりに住むおさるのサルトくん。カベレオンは、個性的なシェアハウスの住人たちのお部屋を「となりのへやはどんなへや?」と、次々と訪ねて回る…。

オリジナル壁紙の製造・販売に力を入れる壁紙専門店が絵本を出版したのは、子どもの頃から「部屋を楽しむ文化」に触れてもらえるような絵本をつくりたい、という社内スタッフからの声がきっかけ。自分たちの手で部屋をDIYする文化が根付く海外の絵本には、壁紙をはがして新しく貼ったり、家にペンキを塗ったりするシーンが登場することがある。近頃は「DIY」や「セルフリノベーション」という言葉が以前より広く親しまれるようになったが、日本の絵本ではそういったシーンをほとんど見かけない。

生活を自分の手で彩る楽しさや喜び。それを自分の暮らす家で感じられる豊かさを、この絵本を通じてより幅広い世代に発信していきたいという願いが込められている。販売価格1200円(税込)。販売ページはこちら