2023年11月14日 15:30

丸竹コーポレーションは、これまで難しかった反毛綿(はんもうわた)から生地へのリサイクルの実用化を可能にした。いらなくなった毛布・制服・軍手・製造工程で生ずる端材など、あらゆる繊維を、紡績にかけられるレベルの高品質な反毛綿(繊維原料)に加工することにより、再度、同種の原料として使用することができる。

いらなくなった繊維を無数の針で引っ搔いてバラし、綿にすることを反毛、出来た綿を反毛綿と言う。従来の反毛の技術では繊維が損傷し、工程ごとに繊維くずが大量に発生。元の状態よりも品質が下がってしまうため、糸に加工することが難しく、用途が限られていた(フェルト・芯地など)。

丸竹の次世代の反毛では工程数を減らしたことにより、繊維の損傷を抑えた。繊維の開繊度が高いため、繊維の細かさは従来の倍以上の細かさでバージン原料と見間違うほどの高品質な反毛綿が出来上がる。裁断するのではなく、引き裂くことにより、繊維長を従来品より長く残すことができ、強度も風合いもアップ。また、これまで反毛には5台の機械が必要だったが、連結した1台で可能になったため、繊維くずが激減し、原料を無駄なく使用できる。

丸竹では、生地に出来るレベルの高品質な反毛綿を「もったいない繊維」とネーミングし、商標登録を出願中。いらなくなった制服から災害備蓄用の毛布への再生など、産廃費用を削減しながら、SDGsやESGの環境保全へのアプローチに「繊維の再生」を活用することができる。詳しくはこちら