2023年09月21日 15:53

農林畜水産物の産直サービス「産直アウル」は、産直アウルに登録する生産者105人(うち新規就農者は89人)にアンケートを実施し、農業経営の実態調査を行った。

まず、農水畜産業以外の収入はあるかという質問には、新規就農者の約45%が「はい」と答えた。一方、新規就農者ではない生産者(非新規就農者)に同様の質問をした際には、「はい」と答えた割合は約30%にとどまった。副収入の内訳としては最も多かった順に自営業、パート・アルバイト、企業などへの正社員勤務となり、そのほか投資や不動産賃料の収入があるという回答も。

また、新規就農者は非新規就農者と比べ、農作業などを家族と行う割合が少ない。新規就農者の31.5%が「基本的に一人で行う」と回答した一方、非新規就農者には「基本的に一人で行う」と回答した人は全くいなかった。新規就農者に農業を継続する上での不安要素を尋ねると、約半数が「販路の獲得」「天候不順などによる計画の乱れ」の2つを選んでいた。不安要素として一般的なイメージである収益化や資金調達、人手不足 などを不安要素として選ぶ新規就農者は、約30%だった。

販路の開拓や集客などの活動については、90%以上が何らかの活動をしている、または関心があると回答。将来的な状態を尋ねると、「農業だけで生計を立てたい」と答えた割合は38.2%、「農業規模を拡大したい」と答えた割合は28.1%と、合わせて約70%にのぼった。